エッセイ
『都と京』
日本のふたつの「みやこ」と、そこに生きる人間のキャラは、どうしてこんなに違うのか。「言葉」「節約」「神仏」「若者」「敬語」「女」など、19の観点から鋭く考察した比較文化エッセイ。
瀬戸内寂聴
長年京都に住んでいる私が、このエッセイによって、改めて京都の魅力にうっとりしてしまった。愛から理解が生れる。
出所:本の帯
『大河の一滴』
究極のマイナス思考から出発したブッダや親鸞の教え、平壌で敗戦を迎えた自身の経験からたどりついた究極の人生論。
瀬戸内寂聴
五木さんのエッセイの尽きない魅力は、深い愛と真実の本音を、心の涙をインクにして書き示してくれていることにある。
心身の傷ついた人が、どれだけこの一冊で、癒やされることだろうか。
出所:本の帯
『閉経記』
変わっていく身体、減らない体重、親の老い、夫の偏屈。更年期に次々とふりかかる事態に女たちは奮闘する。多くの女たちの支持を得た、パワフルなエッセイ集。
瀬戸内寂聴
全ページ、おもしろく、おかしく、ゲラゲラ、クスクス、ニヤニヤしていた。閉経前後こそ、女一生一瞬の妖花である。詩人は経血も色彩か。
出所:本の帯
『ドナルド・キーンの東京下町日記』
日本国籍取得後の正式名は鬼怒鳴門(キーン・ドナルド)。日本文学や文化を愛し、日本人を愛したキーンさんの日記。
瀬戸内寂聴
アメリカ人のキーンさんが、日本国籍になるほど、日本を愛してくれた真情に心がふるえる。
出所:本の帯
『甘い生活』
編集者人生42年と8か月をいったいどう過ごしたのか。忘れられない数々のチャーミングな怪物たちとの出会いを綴った著者の処女エッセイ集。
瀬戸内寂聴
博学のジャーナリスト島地さんの話は、美味しいお酒のようだ。
絶妙の話術がそのまま活字になったエッセーも、シャンパンのように、ブランデーのように、時にはどぶろくのように心地よく酔っ払わせてくれる。
出所:本の帯
『花喰鳥』
明治、大正、昭和、平成と逞しく生き抜き、京都の祇王寺を再興した尼僧の自伝。
瀬戸内寂聴
「花喰鳥」は、虚子門下で文才豊かな祇王寺の庵主智照尼御自身が、88歳の精魂を傾けつくして告白された遺書ともいうべき衝撃の自伝である。
一世の美女が選んだ愛と祈りの生涯は、後の世までも永く語り継がれていくことだろう。
出所:本の帯
『寂聴伝』
夫以外の男を愛して破綻させた結婚生活、もつれた四角関係、作家としての苦闘、51歳での出家、捨てた娘との再会。瀬戸内氏を敬愛し、親交を深めた著者にして初めて描かれる「女流作家の一代記」。
瀬戸内寂聴
これほど心のこもった批評鑑賞を得たことは、わが生涯になかった。幸せである。
出所:本の帯
『続 寂聴伝』
前著『寂聴伝 良夜玲瓏』で言及しきれなかった、瀬戸内寂聴の作家活動を詳細に描く。「宗教と文学」を中心に寂聴後半生が綴られた傑作評伝。
瀬戸内寂聴
文学の本造りと批評眼にかけては当代随一として信頼している齋藤さんに、自分の文学的生涯を評価してもらって光栄である。95歳の私にとっては何よりの冥土の土産になった。
出所:本の帯
小説
『風と共に去りぬ』
アメリカ南部の大農園に生まれたスカーレット・オハラは16歳。想いを寄せるアシュリがメラニーと結婚すると聞いて自棄になり、別の男と結婚したのも束の間、南北戦争が勃発。スカーレットの怒濤の人生が幕を開ける。
瀬戸内寂聴
「明日、考えよう」——スカーレットの生き抜くおまじないこそ、すべての女の道しるべに!
出所:本の帯
『首飾り』
ふたりの少年とひとりの少女の、美しく残酷な三角関係の変容と悲劇を、牧歌的な自然の中に描く。選考委員の絶賛を浴びた第31回文芸賞受賞作。
瀬戸内寂聴
自然のあたたかさやなつかしさが全篇にみなぎっていて、後味がとてもよかった。
出所:本の帯
『俵万智訳 みだれ髪』
与謝野晶子の名作を、俵万智が短歌で超訳。百年前の恋の陶酔が甦る。
瀬戸内寂聴
明治の晶子は短歌に革命を企て「みだれ髪」を歌った。平成の万智は「みだれ髪」を大胆フレッシュな現代語に訳し、革命を成しとげた。
出所:本の帯
『ウェイリー版 源氏物語』
ウェイリーのこの英訳によってGENJIは世界文学になった。それを忠実に日本語訳したもっとも読みやすい源氏物語。
瀬戸内寂聴
徹夜で読了しました
出所:本の帯
『伊藤野枝集』
嵐のごとく生を駆け抜けた伊藤野枝は、28歳で憲兵隊に虐殺された。まっすぐな視線と率直な共感をもって書かれた野枝の力強い文章は、当時の社会を生々しく描いて魅力に富む。
瀬戸内寂聴
恋と革命の天才先駆者、伊藤野枝の若き命をかけた切実華麗な名分のすべて!!
出所:本の帯
その他
『死してなお踊れ』
家も土地も財産も、奥さんも子どもも、ぜんぶ捨てた一遍はなぜ踊り狂ったのか。いま最高度に注目される思想家による絶後の評伝。
瀬戸内寂聴
踊り狂うほど、民衆を熱狂させた、一遍上人の稀有な魅力を、瑞々しい栗原さんの新鮮な文体で描いた最高に魅力的な力作!
出所:本の帯
【同様にこの本を紹介していた著名人】
杏
『熱血!日本偉人伝』
知る人ぞ知る読書家にして歴史通の著者が熱く語る日本英雄列伝。無味乾燥な歴史ではなく、楽しい歴史が描かれる。
瀬戸内寂聴
一芸に秀でた者は多芸にも通じる。天才的歌手の三波春夫が、歴史上の魅力ある人物をあっと驚く名筆に乗せ、興味深くかきあげたのを見ても、腰を抜かすことはない。
名調子の浪曲を聴くように、三波春夫の筆に酔ってみよう。
出所:本の帯
『生きるとはなあ』
米国ハワイ天台宗別院開創25周年記念出版。ハワイのテレビ放送で反響を呼んだ「1分間法話」をもとに、この世を生きていくことの真髄を、羅漢の絵に託して語る。
瀬戸内寂聴
やさしい言葉の中に深い思い思想や教えが、たっぷりとこめられている
出所:本の帯
『光源氏と女君たち』
『源氏物語』の登場人物のシルバー以降を丹念に取り上げ、人生の終焉までを原文からすくい上げる。
瀬戸内寂聴
源氏物語をはじめて読む人でもこの本の親切な解説と手引きにより、いつの間にか、自分も物語の中の魅力的な登場女性の一人になったような豪華な気分にされる。
出所:本の帯
『湘南幻想美術館』
湘南の美術館が所蔵・展示している世界の名画と、著者の太田治子がその画からインスピレーションを得て紡いだストーリーが、同時に味わえる一冊。
瀬戸内寂聴
世界の名画のささやく声は、その絵を最も愛する治子さんの耳だけに聞こえる。治子さんはその声を気前よく私たちに語ってくれる。
出所:本の帯
『坂口安吾』
坂口安吾の文明批評的エッセイ「日本文化私観」「敬語論」「新カナヅカイの問題」「不良少年とキリスト」の4篇を収録。
瀬戸内寂聴
生きる秘伝の智慧(ちえ)を授かってほしい
出所:本の帯
『時代を語る 林忠彦の仕事』
戦中からの激動の日本―時代の顔を捉えた434点の写真でつづる、林忠彦写真集決定版。
瀬戸内寂聴
何十年も前のこの時代、このときの空気感が立ち昇ります。写真は記録ですね、ほんとに。林忠彦さんの人柄が出た、写真の力を改めて感じます。
出所:本の帯
『最後の湯田マタギ』
岩手県西和賀郡湯田町で、熊獲りを続けてきたマタギたち。「最後」のマタギたちの狩猟の貴重な現場、マタギの里の暮らしや民俗に迫った稀有な写真集。
瀬戸内寂聴
『最後の湯田マタギ』の写真には、見た瞬間から強く感動しました。(中略)黒田勝雄さんが、突如、隠していた情熱のすべてをかけて撮影してくれたマタギの世界!!
感動しない訳は無い。他の誰にも撮れなかったマタギの真実が、ここに豊かに息づいている。
出所:本の帯
『共生社会へのリーガルベース』
マイノリティの人たちが自らの権利を取り戻そうとしてきた経緯を、著者が弁護した事案や判例などを交えて解説。
瀬戸内寂聴
私たちが現在を生きていく上で考えずにはすまされない問題が、次々取り上げられ真剣に論じられている。
読み易く、面白いこの本を若い人たちにぜひ読ませたいと思いながら、私は胸が熱くなっていた
出所:本の帯